就職活動している薬学生向け

【必読】薬剤師の就職先のホント。学校では教えてくれないこと。

時間をかけて慎重に職場を選べる薬剤師の転職エージェント

 

こんにちは!寿五郎です。

今回は学校では教えてくれない、就職先について書いていきます。

 

就職が簡単といわれる薬剤師ですが、一番初めの就職先はとても重要です。

重要な点を先に書いておくとはじめての職場では10年くらいは勤めるつもりで探しましょう。

 

 

薬剤師さんの就職先について 

 

この内容をお伝えするためにこのサイトを始めたといっても過言ではないです!

 

私はブラック企業が大嫌いでして、

それが生まれる理由は就職先とのミスマッチだと思っています。

 

薬剤師とはいえ、一番初めの就職先は

「薬剤師としてのキャリアを形成するのにとても重要だ」

ということを忘れないでください。

 

新卒の方の就職先について

 

合同就職セミナーなどにお邪魔すると、

中途の方からの評判があまりよくない会社がとても人気だったりします。

 

「給料は安いけど全国転勤あり」など若者を消費する会社にありがちな傾向です。

そういった会社はブランディングがうまいのでしょう。

 

就職のミスマッチで持病を抱えてしまうことも

 

大手さんで勤務されていて3年以内でお辞めになった方の職場を探す際に

「その方、メンタルとか持病とか大丈夫ですか?」

と人事担当者の方から聞かれることが多々あります。

 

それだけ大手さんを大変な状況になってお辞めになる方が多いということです。

 

「自分は関係ない」「自分は大丈夫」

という方は多いですが誰しもなる可能性があります。

気をつけた方が良いです。

 

もし体調不良になった場合、

傷病手当金というものがあることを思い出してください。

こちらは休職中も月給の6~7割程度の賃金が

加入の社会保険組合から支給されるというものです。

 

【参考】

病気やケガで会社を休んだときは傷病手当金が受けられます。/全国健康保険協会

 

就職先で給料は大きく違う

 

初任給が420万円の会社と360万円の会社では60万円も違います。

 

そうなると30歳での年収が

ほかの会社と100万円近く違ってきたりします。

 

その差を埋めるのは本当に大変です。

就職先は慎重に探すべきです。

 

 

就職先を探す前に理解しておく事

 

就職先を探す前にする話ではないかもしれませんが、

独立以外は転職をしないことが一番です。

 

エージェントとして、

転職を繰り返して苦労される人をたくさん見てきました。

転職しないことを前提として就職先を探してください。

 

薬剤師は引く手あまたですが

それでも転職を繰り返すと給与は上がらなくなりますし、

最悪受け入れてくれる就職先がなくなります。

 

キャリアプランを考えてみましょう 

 

就職先として選ばれるであろう

病院、薬局、製薬会社ともに良し悪しはあるので、

そこを見極めて自分のキャリアプランを考えることです。

 

・同じ会社で安定して働きたいなら大手の薬局。

・独立を考えているのであれば、大手より中小の薬局。

・若い頃に稼いで50代でドロップアウトならMR。

・地域の医療に貢献していきたいなら病院。

 

など目的とそれに合う就職先は様々です。

 

 

病院への就職について

 

病院の就職先は東京都の病院など

都道府県や市区町村が運営している病院がおすすめです。

(補足:「絶対」ではないです。良い民間病院もたくさんあります)

 

理由は公務員扱いとなるため、給与も年齢で上がっていきます。

エリアによりますが中途採用を行わない都道府県もあり新卒しか募集をしないこともあります。

 

都道府県によっては勤続年数が増えると県庁などで勤める機会もあります。

ただ募集時期が見えづらく募集する際も枠が少ない為、受かるのは比較的難しいです。

 

病院に関しては職場によって全く雰囲気や方針が違うので

複数見学をして比較しましょう。

 

「絶対に公的病院じゃなきゃいけないの?」

という質問も頂きますが、職場の雰囲気の合う合わないは人それぞれ違います。

ご自身に合わないようでしたら無理に入職する必要はありません。

 

国立病院機構への就職

 

国立病院機構は公的病院の中では最大規模のグループです。

毎年募集があるため、募集時期を確認しながら応募したほうがいいです。

 

病院が大規模な為ポストも多く、入れるのであれば就職先としておすすめです。

ただしグループの為、異動が発生しそれが理由で転職される方がいらっしゃいます。 

絶対に引っ越したくない方はそれも考慮して検討しましょう。

  

その他、大手病院グループへの就職

 

グループにもよりますが、就職先としてはあまりおすすめはできません。

病院はあまり異動がないのがメリットなのですが、

グループ病院になると異動・応援が発生することがあります。

 

こちらに行くのであれば地元の病院とも比較検討することをすすめます。

どうしてもという方は見学へ行ってしっかり職場の雰囲気を確かめましょう。

  

大学病院への就職

 

かなり有名な大学病院でも人が足りないらしく、

年末や年明け後に募集をひっそりとかけています。

有名な大学病院で働いてみたい方は良いかもしれません。

 

ただ大学病院に限らずですが

ポストが限られている為、劇的な昇給はあまり見込めません。

 

教授や先輩から情報収集をしっかりされることをオススメします。

薬剤師自体が数十人から百人以上いる大学病院もあります。

そのため、志が高い薬剤師の方もいらっしゃり刺激になります。

 

またほとんどの大学病院が夜勤もあり忙しいです。

ライフワークバランスを重視するのであれば就職先としてはお勧めできません。

 

メリットとしては医療現場の最前線となりますのでやりがいも大きいです。

余談ですが私が若ければ大学病院や病床数の大きな病院で働きます。

夜勤などがあると体力的にしんどく若いころしか経験できない為です。 

 

地域密着の病院への就職

 

病院によるため、就職先としてどこが良いのか一概に言えません。

 

しっかりと職場見学をし、本当に大丈夫かどうかを確認する必要があります。

地域密着の病院の薬剤部は本当にあたりはずれがあります。

 

慣れてきたら病棟業務や化学療法を任せてくれる職場もありますが、

上司の手となり足となるだけの職場もあります。

 

探せば凄く待遇も雰囲気も良い職場もあります。

そちらは職場見学へ行かれてしっかりと確認をされることをお勧めします。

良い職場を見つけるとやりたいことをやらせてもらえるのもこの地域密着の病院です。

 

 

病院へなぜ就職したいのか?

 

就職するにあたり

「自分が病院でなにをしたいのか?その結果どうなりたいのか?」

は重要です。

 

「ひたすら調剤をしたため調剤マシーンと揶揄されますが私は経験してよかった」

と話される方もいらっしゃいました。

 

理由はその経験がある為、

「今後どれだけ忙しくても対応できるスキルと自信がついた。就職して良かった。」

とのことでした。

 

「病院であればどこでもいい!」

と療養型病院に就職されるのはリスクが高いです。

 

 

薬局への就職について

 

絶対に調剤業務を経験しましょう。

ドラッグストアに行きたいのであれば、調剤併設しているドラッグストアで

まず3年程度は調剤の経験を積みましょう。

 

これがあるかないかで大きく今後の人生が変わってきます

今は大手さんのほとんどが調剤薬局を併設しています。

 

OTCの経験のみで40代に入ると転職先が大幅に減ります。

2024年時点で「調剤業務は出来て当たり前」というドラッグストアがほとんどです。

 

入社時の年収も重要ですが、就職するにあたって30代・40代とどれくらい給与が増えていくか確認しましょう。

 

 

中小薬局への就職について

 

メリット:

店舗が一部の地域に固まっているため、

通勤時間の短縮や転勤がないことがメリットです。

 

また交渉次第ですが

初年度から年収500万や引越し費用・住宅手当なども貰えることもあります。

 

私の知る限り、初年度の最高年収は700万円でした。

ただしもう10年近く前なので今は現実的な金額ではありません。

 

独立されたい薬剤師さんなどは、小さいほど経営を間近に感じられます。

そういう意味では就職先としては最適です。

 

デメリット:

会社によってですが、エリアマネージャーや統括マネージャーなどの

ポストが少ない為、給与の伸びに期待できないこともあります。

 

また新卒の方は同期の人数を気にされますが、多くの中小薬局は同期が少ないです。

 

 

大手薬局への就職について

 

メリット:

給与が安定して伸びていきます。

ポストも多いため昇給のチャンスも多いです。

 

研修制度がしっかりしていて同期も多いため、

モチベーションに繋がる要素も多いです。

 

結婚などで転居しなければいけない場合も受け入れ先があり、

転職しなくても良いこともあります。

 

 

デメリット:

通勤時間90分以内であれば店舗は選べない会社や転勤がある会社が多いです。

また店舗展開を積極的にしていくため、薬剤師が足りていない店舗も多く、

忙しい可能性が高いです。

大手さんに行かれるのであればこの辺りは覚悟しておきましょう。

 

短期間での独立を視野に入れているのであれば、

経営をより身近に感じることができる、中小にいかれることをオススメします。

 

 

製薬会社への就職について

 

メリット:

30代半ばくらいから年収700万以上稼げる会社があります。

また福利厚生などもしっかりしていて、企業としての安定感は抜群です。

 

デメリット:

仕事が激務です。人より稼ぐ分、人より働きます。

場合によっては終電まで仕事などが当たり前になってきます。

また薬剤師以外の方からも人気のため入社難易度が極めて高いです。

薬剤師だからといって社内での立ち位置が保証されるわけではないです。

 

ポイント

現状ですと製薬会社などにいた方が

40歳を過ぎて調剤薬局へ転職は難しいです。

 

40歳で企業勤務の方は低くても年収600~800万。

多い人ですと1000万以上貰っています。

 

それを年収400~450万程度に落とさなくてはいけなくなります。

厳しい言い方ですが

「前の会社でそれくらい貰っていたから」

では給与交渉は難しいです。

 

 

新卒で派遣社員はお勧めしない

 

未経験者は就けないとは思いますが、就職先として派遣社員はやめておきましょう。

 

他のパートさんより出費がかさむため、

いいイメージを持っていない人事の方は多いです。

 

ぱっと見の年収は多いですが、

長期的に考えたら同じ会社で長く勤めたほうがいいです。

特にコロナの影響で派遣の求人は激減しました。

社会情勢の影響を一番初めに受けるのが派遣です。

 

普通に就職しましょう。

 

 

就職に関してよく頂く質問

 

学生さんから就職相談を受ける際に良くいただく質問について書いていきま宇。

参考にして頂ければ幸いです。

 

1.年収について

 

新卒では年収700万が2014年地方の調剤薬局入社であり、そちらが最高額です。

 

ドラッグストアで年収550万近くもらえる所もありますが、

伸びしろはあまりないことがあります。

地方の調剤薬局では、交渉次第では年収500万+住宅手当なども可能です

 

 

転職をしたら最高でどれくらい貰える?

 

仮に転職することになった場合、どれだけスペックが高くても

一都三県の薬局やドラッグストアでは年収600万円がマックスです。

「勤務日数や時間を増やす」ということでこれ以上稼ぐことは可能です

 

転職で年収700万円以上支払って頂けるのは、

緊急的に人が足りないエリアが契約社員として雇用されるか僻地などになります。

 

つまり転職をすると年収700万円が限界ということです。

契約社員ではなく正社員で年収700万円以上はかなり難しいです。

 

ただ同じ会社で勤続していけばその限りではないため、

独立以外の転職はあまりおすすめしません。

 

 

2.親族経営の会社について

 

家族経営の会社は就職先としてあまりお勧めできません。

一般の企業もそうですが、社長の性格が難しくナンバー2が辞めて行く。

 

もしくは育たないことがあり、

その結果血縁関係者がナンバー2に入ることが家族経営ではあります。

 

そうなると能力の高い人材が育ちにくくなるため、

会社としての伸びは期待することが難しくなります。

 

血縁ではなく、優秀な人材は婿養子などで迎えている企業は例外です。

 

 

3.ブラック企業の見極め方

 

ブラック企業の定義が難しいですが、

長時間の拘束という意味ではMRがそうなるかと思います。

ただ給与が高いため、働いている方はブラック企業と思っているかどうかはわかりません。

 

薬局は一般企業に比べるとほぼホワイトと言えます。

自分に社風が合うかが重要ですので、どうしても気になるという方は就職する前に1~2週間働かせてもらうのがいいかと思います。

 

 

4.外資系企業について

 

製薬会社などは就職する難易度がかなり高いです。

薬剤師というアドバンテージは活きてきません

 

調剤薬局やドラッグストアはいくつか受ければ1社は受かりますが、

外資系企業はなかなか難しいです。

就職希望の方は10社、20社と積極的に受けていきましょう。

 

まとめ

 

就職先をどうすればいいのか。

悩んでいる学生さんも多いかと思います。

 

職先に関するご質問などがあれば、

寿五郎までお気軽にご連絡ください。

 

では!